あ、ちなみに・・・一部の特殊なガラス(石英ガラスなど)を除いて、一般的なガラスは殺菌に有効な波長の紫外線をほとんど通さないので、ガラス瓶に入った梅酢を、殺菌目的で日に当てるときは、注意が必要かもです(殺菌目的であれば、他の容器で日に当てるとか?)。
と、先ほどの記事
→梅干しの土用干しとは?「生活の知恵」
に、ちょっと勉強して追記しましたが、さらに長文になるので別記事にしました(^-^;)
※私の使っている言葉「梅干しとは・梅漬けとは・加工梅とは」についても、こちらをご参照ください。
さてさて。
先日、こちらの記事のコメントでいただいたご意見募集。
→重しの代わりにビニール袋?水袋!?
で、この前から気になっていたのが、
瓶干し梅干しと呼ばれている梅漬け。
梅漬けを瓶のまま日に当てる意味って何だろう?
という部分が不思議で、どんなものかと思い、
ちょっと似たような実験と少々の検証。
☆まずは梅の殺菌について。
一般的なガラス瓶(ソーダガラス)は、殺菌に有効な紫外線を
ほとんど通さないので、期待できそうな殺菌効果は、
瓶の上部で日に当たった部分。
熱(熱線)による殺菌効果もゼロではないと思いますが、
温度にもよりますし、あまり期待出来ないかなぁ。
・・・ということで、殺菌については、
・基本的には梅漬け同様で、梅が本来もっている殺菌効果のみに期待。
・+αとして、瓶の蓋を取って干せば、瓶の上部の殺菌は出来る。
といった感じで、梅漬け以上~梅干し未満の殺菌かな?と感じています。
※紫外線については、後ほど別記事にします(^-^)
☆18:50追記 記事にしました
殺菌に有効な紫外線とガラス瓶に関してはこちらの記事をどうぞ(^-^)
→紫外線の殺菌作用と一般的なソーダガラスの透過波長域
☆次に梅漬けを日に当てる理由。
疑問と不思議の解決には、実際どうなるのか試してみないと始まらない
と思い、似たような事を実験していたのが、先日からの梅温度計測(^-^;)
→土用干し 梅の温度はどのくらい?-その3
梅温度を測りながら、梅の変化を見ていたのでした。
その方法は、フリーザーバッグを使って、
梅酢の中に入ったままで天日干し。
※この密封式袋は食品用。原料樹脂はポリエチレンなので、
紫外線の透過率はガラスよりもやや高いです。
実験に使ったのは、群馬産白加賀の予冷品を追熟させ、
冷暗所で梅干し用に梅酢に漬けていたもの。
これを、やや柔かなものから硬いものまでを撰って5粒ずつ。
袋には空気を入れたものと空気をほとんど抜いたものを2つ。
どちらも密閉しての天日干し。
これで三日間。
通しではありませんが、温度計測をしながらの実験。
こちらはその時の感想。
・初日の変化は「土用干しをした梅」に近い香りを袋に感じた事。
梅酢はやや赤みが出ました。
・二日目の変化は特に無し。三日目も同様に変化無し。
初回の変化がピークだったかも?
・ネット上のレシピには「柔らかくなる」と書かれていたので、
そういう事もあるのかな?と、ちょっと期待していたのですが、
指で触った感じでは、実の硬度は変化無しでした。
※この部分は漬け込み前の梅の熟度に依存する割合が大半なので仕方なし。
☆普通の梅漬けとの違い。
日に当てたものと同じもので、普通の梅漬け状態のもの
(土用干し前の梅酢に漬かっているもの)と、
食べ比べてみた味の変化(個人的な感想)は、
・やや土用干しをした梅干しの香りに近い感じ。
・やや実の皮離れが良くなっている。
と言った感じでした。
※瓶漬けで干してはいないので(密封式袋なので日がまんべんなく当たる)、
単純に比較は出来ないかも?ですが、梅酢に漬かっている状態で干した場合、
このような変化が現れるのでは?といった程度ですのでご参考まで。
これらの変化は日の光(特に熱の部分)での変化でしょうかね。
味的なポジションは 梅漬け-瓶干し梅漬け-梅干し といった感じかなぁ。
☆長期保存に関しては、涼しい場所で現在保管中。
天日に当てない方の梅漬けと比べて、どんな違いが出るか
追々記事に出来たらと思っています(^-^)
☆個人的な感想
「梅干し」や「梅漬け」は、その家その家の「家庭の味」なので、
「これが正しい漬け方・食べ方」という明確なラインはありませんので、
これも一つの梅の楽しみ方。試してみて、あとはお好みでしょうか(^-^)
個人的には「美味しいものを作るのに手抜きはしたくない」という
変な?こだわりと、「梅仕事を楽しみたい」という人なので、
当然土用干しも楽しみたい(^o^)/なので、
たぶん通年行事にはならないかな。
ということで、この漬け方の経験はここまでとなります。
※瓶干し梅漬け(瓶干し梅干し)に関してはこの程度のノウハウしかございませんので、
この先のご質問は、該当するレシピを公開されている方にお願いいたします(^-^)/