「カリカリ梅の素」について、
先ほどお電話でご質問を頂いたのですが、
この時期になると、市販でカリカリ梅の素が出回ります。
10年近く前に出始めたアイディア商品で、
確かにがり成分と似たようなものだったと記憶しています。
うちのお店では、「どうしても欲しい」という方が
いらっしゃるときは入荷する年もありますが、
基本的には、にがり成分入りの塩と、
卵の殻の使用をおすすめしています。
梅に含まれるペクチンが、梅の実を軟化(柔らかく)するので、
カルシウム成分が梅酢に入っていれば、
このペクチンの働きを止める事が出来るからです。
にがり成分入りの塩と卵の殻をおすすめする理由の一つは、
手に入りやすいからです。
もう一つの理由は、
「梅の鮮度にこだわって欲しい」という思いからです。
先ほどの質問の内容に戻りますが、
カリカリ梅作りにチャレンジして、成功した試しがないので、
このカリカリ梅の素を使ってみたい。とお考えになられたそうです。
ここで気をつけて頂きたいのは、
過去に失敗した時の原因だったりします。
今までに、たくさんの方々の質問を受けてきた経験からお話しすると、
失敗したほとんどの方の原因は、「梅の鮮度」だったりします。
腕が悪いのでは無くて、
「梅の鮮度が悪いのでカリカリにならなかった」という事です。
そういった意味合いもあり、
昔から公開しているカリカリ梅のレシピには、
「青梅の通販はしません」
「近所の八百屋さんにご注文してください」と掲載しております。
収穫日・出荷日・入荷日のわからないスーパーではなく、
信頼出来る八百屋さんに入荷日を相談して、
採れたて小梅の青梅を入荷してもらってくださいませ(^-^)
「カリカリ梅の素」は、卵の殻を用意するよりも簡単に
成分を使えるという商品ですので、万能ではありません。
卵の殻と同様、柔らかくなるのを防ぐ働きには期待出来ますが、
柔らかくなった梅を青梅の様に硬くする働きには期待できません。
この部分をお間違えになりませんよう、
まずは梅の鮮度にこだわってくださいませ(^-^)