Q 「梅干しを作り始めたら3年は続けないといけない」と言われているけど、
どうして?
A この言い伝えは、(最初の年と同じ気持ちで)3回(3年)梅干し作りをして、
ちゃんと作り方を覚えましょうという意味です。
Q&Aの解説はこちら↓
振り返れば、梅干しを漬け始めて早18年(平成6年→24年)
約18回の梅干し作りを経験し、
※梅不足で漬けない年(お客様優先)もありましたので「約」としました(^-^;)
ちょいとだけ経験豊富なので、
こうした話も余裕で出来る(!?)ようになりましたが。
この「梅干しを作り始めたら3年は続けないといけない」という言い伝え。
最初の頃はちょっと気にしましたよ。
だってね、
さんざんじーさんばーさん梅仕事の先輩に脅かされましたから(笑)
ジジババがこういう話をする時って、
どうしてそんなに目が輝いて、生き生きした表情なのーっ!?って感じる事、多くありませんか?(笑)
私の場合、運がいい事に(?) 初めて漬けた年に聞かされました(爆)
そうです、
「これはもう後戻り出来ない」という状況で、
ありがたいお言葉を頂戴したわけです\(^o^)/
ということで、次の年も梅干し作り決定ですよ。
拒否権無しですよ。
(そこまで嫌がる事か?・笑)
まぁ、梅干し作りは楽しいし、
それほど気にする事も無く現在に至りますが、
初めて「自家製の梅干しに挑戦したい!」と思う方には、
かなり高いハードルになっていると思います。
私ならそう感じると思います。キッパリ
(強制されるの嫌いだものね・笑)
で、私なりに
「梅干しを作り始めたら3年は続けないといけないよ」
という言い伝えを検証してみたいと思うわけです。
・なぜ3年(3回)なの?
昔からの言い伝えに良く出てくるこの「3(三)」
例えば、「石の上にも三年」「三度目の正直」「三年一経に通ず」
「三度目の正直」「三度目が大事」「三度目には大事」
「三人寄れば文殊の知恵」「仏の顔も三度」「犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ」
(犬は必要だった?・笑)
結論から先に言っちゃいますと、
きっとね、日本人は「三」が好きなんですよ♪
(検証になってないよ・笑)
おや?ブラウザーを閉じる音がした(笑)
では真面目に。
(最初から真面目にしろって・笑)
この言葉は、複合技というか、
枕詞には「梅を腐らせると不吉なことが起こる」があって、
(だからこそ)「適度な緊張感をもって真面目に作らなきゃいけないよ」という、
戒めではないかな?と思うんですよ。
では、「腐らせないためにはどうすればいいのか?」
それは、
「伝えられた昔ながらの製法で梅干しを作る」という事なのですが、
口伝(くでん・くちづたえ)が基本の梅仕事。
おまけに梅の季節が限られているので、
翌年、翌々年は記憶が朧げになっていたりして、
あぁー!やっちゃった(T_T)が多いんですよ。
特に二年目の勝率が低いっ!
「梅干しが、上手く出来た は一年目」
「失敗は二年目以降にやってくる」という格言があるように、
・・・あ、私の自作です(爆)
普段のお料理では当たり前の「慣れや勘」が、
梅仕事の場合は通用しないんです。(ここ大事)
☆大まかな流れは以下の通りです(笑)
最初の年 – すべてが新鮮で作業も真面目(笑)
♡ 成功の秘訣
・分量も正確に量り、ちょこちょこ覗いちゃ面倒をみる
二年目以降 – すこしの慣れが我流(自己流)を生む(笑)
♡ 成功の秘訣
・初心忘るべからず、分量も正確に量り、ちゃんと面倒をみる
× 失敗につながる慣れ
・去年成功したし大丈夫だろうと目分量
・分量通り量ったけど、普段こんなに使わない。塩っぱそうだから減らしちゃえ♪
・土用干し前まで放ったらかし
という事で、
「三年続けなきゃいけないよ」というのは、ちゃんと漬け方を覚えられるように、
「三年(最初と同じ気持ちで)続けなきゃいけないよ」という言葉ではないかな?
と思うわけですよ。
三年といわれるととても長く感じますが、
実際のところは一年に一回の僅かな期間 x 3回という意味ですし、
作ってみると、次の年が待ち遠しくなるほど楽しい作業だったりしますので、
これを高いハードルと思わず、先人が遺してくれた大切な言の葉なのだろうな〜
なんて想いながら、梅仕事を楽しんでいただけたらと思います(^-^)
【メモ】
俚諺(りげん)とは・・・世間に言い伝えられてきた諺(ことわざ)
【類語】諺語(げんご)、俗諺(ぞくげん)、古諺(こげん)
箴言(しんげん)とは・・・戒めや教訓となる短い言葉。
【類語】格言