「土用干し」の「土用」-春夏秋冬四つの土用

先日メールいただいた方で、有給休暇を使って土用干しを完璧にする!と張り切っている方がいらっしゃいました。「梅仕事」に真剣に向き合っていらっしゃるなぁと感動。きっといい年になると思います♪(^o^)/

お休みを取れない方にも朗報(?)なのが、今年2009年の土用は7月19日(日)から始まり(土用の入り)、8月6日(木)に明けますので、今年は土用の入りが日曜日、翌日は海の日でお休み。梅仕事の総仕上げの日がお休みというラッキーな年です♪

ちなみに、昨日お電話でお問い合わせいただきましたが、「土用干し」は「土用」に始めなければ駄目ということではなく、「土用を目安に」干しましょうという事。天気予報や気圧配置(高気圧が元気)でお天気が安定している時(晴れの日が続きそう)であれば、土用の前後に始めても問題ありません(^-^)

梅雨の湿気と暑さを無事に乗り切れるよう、手塩にかけてきた梅たちが梅干しになる最後の段階。愛情込めた美味しい梅干しが出来上がるよう、もうひと頑張りです♪

「土用」とは?

もともと季節の変わり目の「立春、立夏、立秋、立冬」の18日~19日前を土用の入りとして、次の季節に変わるよという心構え(?)の準備期間として、春夏秋冬に四つの「土用」が設けられているのですが、平成の今では「土用」というと「夏土用」を指す言葉になっています。

おそらく、これは「土用の丑の日とうなぎ」が有名になったからと思いますが、この「土用の丑の日」と「うなぎ」には、とても面白いお話が残っています。

「土用にうなぎ」のきっかけは「う」

今では夏バテ防止、土用はうなぎ!と、夏を乗り切るための代表選手のようなうなぎですが、江戸時代は意外にも夏場は売れなかったそうです。このPRに一役買ったのが,「エレキテル」というと、すぐに「あっ、あの気取ってキセルをくわえてる人!」と肖像画が出てくるほど有名な学者「平賀源内」さん。

うどんで有名な讃岐(今の香川県)出身の彼は,天才(奇才?)と言い切っても良いほどの才能の持ち主で、学者(蘭学者)、医者、発明家、画家,などなど、様々な文化やスタイルが成熟した江戸時代に、マルチに活躍していました。

そんな彼にあやかりたいと、夏場の売り上げ不振に悩む「うなぎ屋さん」が相談に。そこで平賀源内さんは、丑(うし)の日は「う」が付くものを食べると体に良いという言い伝えを元に,「本日 土用丑の日」というポップをお店に貼りなさいとアドバイス。これがヒットし大繁盛。そして現在に至るという。。。もし相談したのが梅干し屋さんだったら、梅が土用の定番になっていたかも?(^-^;)。


コメントは受け付けていません。