暑さ寒さも彼岸まで – 春は「ぼたんもち」秋は「おはぎ」で墓参り

今日はちょっと冷え込んでいますが、春彼岸(ひがん)前の最後の冷え込みなら、
これを過ぎればポカポカ陽気が落ち着きますかね(^-^)

産地のミツバチには頑張ってもらわないと♪なので、
ポカポカ陽気が続いてくれることを願うばかり。

昔から「暑さ寒さも彼岸まで」と言い伝えられていますが、
寒さが彼岸までの「春のお彼岸(入り)」まで、あと9日。

昼と夜の長さがほぼ同じ日の「春分」と「秋分」、
この日の前後三日間が「お彼岸(春彼岸・秋彼岸)」。
※「春分」「秋分」の日は、真ん中なので「お中日(ちゅうにち)」と呼びます。

この日は、真東(まひがし)から太陽が昇り(生まれ)、真西(まにし)に沈む(滅する)という
古来からの太陽信仰と仏教(※1)が融和し、ご先祖さんを供養し、
自分たちも極楽浄土に往生できますようにと祈りを捧げる日になったようです。

さてさて、
彼岸といえば、ご先祖さんに持って行くお供えは「あんこもち」。

春は「牡丹(ぼたん)」が、秋には「萩(はぎ)」が可憐に咲く事から、
この花びらの色(薄紫色)と、小豆を炊いた色とをかけて、
春彼岸の時は「ぼた(ん)もち」と、秋彼岸の時は「おはぎ」と呼んでいます。

子どもの頃、田舎にお墓参りに行くと、父方のお婆ちゃんが
ぼたもち(おはぎ)や手打ちうどん、お蕎麦を作ってくれたのですが、
自然の色(薄い赤紫)のぼたもちは、文字通りぼたんもち。

お皿に並ぶ姿は不揃いでやや大きめのぼたもちでしたが、
少し柔らかめな「あんこ」のほのかな甘みと、何とも言えない食感のお餅。
未だこれより美味しいぼたもちを食べた事がありません。
・・・思い出しただけでよだれが(笑)

素材は全て畑で丹誠込めて育てたもの、そして「愛情」という隠し味。
自家製の魅力ってこの部分ですよね。

梅仕事の季節まで、あと75日。

肩ならし(ん?)を兼ねて、
今年のお墓参りは自家製ぼたもちにチャレンジしてみようかな。
昔々、小豆を炊いた時。砂糖を入れ過ぎて失敗(甘過ぎ)。あれ以来小豆を炊いた事は・・・無かったりするんです(笑)

※1
私たちが今いる「この世=娑婆(しゃば)」は、煩悩や迷いに満ちている世界「此岸(しがん)」。
この対岸にあるのが、こうしたものから解放された世界「彼岸」。

お釈迦様は、彼岸に渡るには、厳しい修行を積むべし(小乗仏教)と説いたものの、
万人がこの厳しい修行を積む事が出来ないと言う事から、此岸に居ながらにして、
煩悩や迷いから解放される(彼岸の智慧を身につける)為には、お中日は先祖供養、
残り6日は六波羅蜜(ろくはらみつ)を実践しましょうというのが大乗仏教の教えだそうです。

六波羅蜜

・布施波羅蜜:わけあたえる。
  お布施をする = お金へのこだわりを捨てる。
・持戒波羅蜜:戒律(五戒)を守る(身につける)
  五戒
  ・不殺生戒(生き物を殺すべからず)
  ・不偸盗戒(盗みをすべからず)
  ・不邪淫戒(横しまな考えを持つべからず)
  ・不妄語戒(嘘をつくべからず)
  ・不飲酒戒(酒を飲むべからず)

・忍辱波羅蜜:怒りを捨てる(許す)
・精進波羅蜜:マイペースで努力する
・禅定波羅蜜:一つの事に集中する
・智慧波羅蜜:上記5つの戒律を別の角度から見直して実践する(彼岸の智慧)

昔から伝わるこうした教えは、勉強になる事が多いですし、
お彼岸に限らず、日々心がけるようにしたいものですね。

・・・日々是精進也

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