荻窪 鈴木青果店では、毎年9月の下旬頃から
3月中旬頃まで、焼き芋を販売しております。
お近くの方は,ぜひ一度ご賞味下さいませ。
お近くでない方には、ご家庭でも出来る
「美味しい焼き芋を作る方法」をちょっとご紹介。
ぜひ、お試しくださいませ。
石焼きいも(紅あずま)
このように蜜が出てくるお芋もそろそろ出回り始めました。
■こうして焼き芋焼いてます
当店では、この時期、焼き芋の販売をしています。
ガスで石を焼いて、その石の上に芋を並べて、
じっくり待つこと約1時間。
時間をかける事で,美味しい焼き芋が出来上がります。
焼き芋は酵素の働きで甘くなるので、
時間をかけて加熱しないと、
美味しい焼き芋にならないのです。
○おすすめの方法
石油ストーブをお使いの方は、
アルミホイルにくるんで、
天板にのせ、たまにコロコロと
転がすだけでOK。
ガスコンロを使う場合は、
アルミホイルにくるんで、
コンロの魚焼きを弱火に。
ここで時間をかけて焼き上げます。
火力にもよりますが、
アルミホイルは二重~三重がいいと思います。
トースターや電子レンジのオーブンを使う場合は、
アルミホイルで二重にくるんで、
時間をかけて焼き上げます。
※電子レンジのオーブン機能を使う場合は,
「オーブンへの切り替え」をお忘れなく。
そのまま電子レンジでチンしようとスイッチを入れると、
季節外れの花火大会が始まりますので(^-^;)
●おすすめ出来ない方法
ズバリ電子レンジです。
ついつい簡単に加熱出来るので利用されている方が多い電子レンジですが、
せっかくおいしいお芋を買ってきても、まったく甘みが出ずに加熱される事があります。
これは、電子レンジの特性でして、
電子レンジのメリットとも言える
「短時間で内側から火を通す」というのが、
さつまいもの場合は欠点になってしまいます。
■さつまいもが加熱すると甘くなる理由
ご家庭でさつまいもを加熱する場合は、
外側から時間をかけてゆっくりゆっくりを心がけて下さい。
さつまいもに含まれている酵素(β-アミラーゼ)が、
しっかり働ける環境を作って上げる事で甘くなります。
その仕組みは・・・蒸したり焼いたりすると、
さつまいものでんぷんが糊化してα-でんぷんというものに変化します。
これにβ-アミラーゼが作用して、
マルトース(麦芽糖)というものを作ってくれます。
この酵素の働きが、あの独特な甘みを生み出します。
でも、このβ-アミラーゼという酵素は、
さつまいもの温度が100度近くになり、何分かすると
失活します(活動出来なくなります)。
お芋の甘みは,この酵素の作用時間が重要なところなので、
冷えた焼き芋の再加熱にレンジは便利で良いのですが、
生のお芋を加熱する場合は、電子レンジは不向きなのです。
■いろいろな焼き芋屋さん
昭和の中期頃までは、石焼き芋といえば
「壺焼き」と言う方法が、一般的だったようです。
その名の通り大きい壺の底に、七輪を入れて炭を炊き、
その壺の縁に針金を引っかけて、芋をぶら下げます。
下から来る熱風で、美味しい焼き芋が出来たそうです。
この方法でも、40分~1時間かけて焼き上げたそうです。
やはり美味しい焼き芋を作るには、この加熱時間が鍵ですね。
二十年近く前になりますが,京都の四条河原町で見かけた
焼き芋屋さんは、家庭用の何十倍もある中華鍋(?)のような
大きい鍋で焼いていました。
頭としっぽを切り落としたさつま芋を鍋の上に並べて、
これまた大きい木の蓋をして、焼いていました。
いろいろな焼き方があるものですね。
■美容と健康づくりに
サツマイモは太る!というのは俗説で、
カロリーは100gあたり163Kcalと、意外に低め。
老化を防ぐ「ビタミンE」、おなかのお掃除「食物繊維」、
高血圧予防の「カリウム」、そして美容に必須のビタミンCも豊富です。
でんぷんが糊化して、ビタミンCの消失を防いでくれるので、
加熱されてもほとんど壊れずに残っています(約70%)。
骨を丈夫にするのに欠かすことができないカルシウム、
マグネシウム、リンも豊富なので、骨粗鬆症の予防にも
効果が期待できますし、鉄分も含まれているので女性にもおすすめです。
○ 栄養成分表示
さつまいも(塊根 ・ 焼き ・ 100g当たりの数値)
エネルギー : 163kcal
蛋白質 : 1.4g
脂質 : 0.2g
炭水化物 : 39.0g
カリウム : 540mg
カルシウム : 34mg
マグネシウム : 23mg
リン : 55mg
鉄 : 0.7mg
ビタミンE : 1.3mg
ビタミンC : 23mg
食物繊維 : 3.5g
■さつまいものメモ
さつまいもは、中央アメリカ(メキシコ)が原産地といわれています。
17世紀には、日本でも琉球や鹿児島そして長崎で栽培されるようになりました。
そこで出てくる ”青木昆陽” さん。
教科書でもおなじみ、徳川吉宗さんの時代、
当時の蘭学者であったこの人、長崎から取り寄せた種いもを
小石川薬園で栽培に成功させました。
土壌を選ばず栽培も容易なので、各地で栽培されるようになり、
天明の飢饉の際には多くの人の命が救われたそうです。
このころからさつまいもは ”救荒食物” として
用いられるようになったのでしょうか。
生産量も消費量もアジアが多く、
中でも中国は世界の8割の生産量を誇っています。
日本では芋の部分しか食用にしませんが、
東南アジアでは野菜として”つる” や ”葉”も食べるそうです。
昔からの品種 「紅赤(通称金時芋」は人気があります。
埼玉県川越市で発見された品種で味は一級品、しかし、
栽培方法が難しいらしく、現在ではあまり市場に出回りません。
「栗きんとん」と言うと、このお芋なのですが、
なかなかお目にかかれません。
独特のホクホク感が、懐かしくもあります。
まさしく不向きの『電子レンジ』のチーン♪でやってました(T_T)
どうりで甘くないわけだ(^o^;
じっくりたっぷり時間をかける事が大切なんですね(^-^)
リベンジします(^^)v
こんばんは(^O^)/
鈴木さんのお店の近くは、いい香りに包まれているんでしょうね(´▽`)
ホクホクおいも食べたーい!
家庭での作り方、参考になります。
ありがとうございます^^
ゆずっちさん
おはようございます~
そうなんですよ。さつまいもに電子レンジは不向きなのです(T_T)
時間をかけて甘みを引き出してあげてくださいませ(^-^)/
ミニーちゃん
おはようございます~
この時期は毎日毎日石焼き芋の香りに包まれていますよ~
ぜひぜひおいしい焼き芋お子さんに作ってあげてくださ~い♪
お腹が冷えないからアイスよりもいいかも(^-^)