減塩梅干しの作り方-完熟(樹熟)梅・赤紫蘇梅干し(紫蘇も同時)

完熟梅(樹熟梅)を使った減塩梅干しのレシピです
減塩(塩分約10%)・赤紫蘇梅干し(赤紫蘇を漬け込み時に入れるレシピ)
このレシピの特徴:赤紫蘇を一緒に入れるので、漬け込みの手間を半減出来ます。
※公開日:1998年11月26日・最終更新:2011.11.15

材料・道具

完熟梅(樹熟梅):2kg
ホワイトリカー(35度):1カップ(200ml・殺菌に使います)
粗塩:200g(梅の分量の10%)

※その年の天候・夏期の室温などの影響でカビが心配な方は、
塩の分量を240g(12%)に増やしてください。

赤紫蘇:2束(2袋)
粗塩:50g(赤紫蘇の下ごしらえに使います)
ボウル(赤紫蘇の塩揉みに使います)

※2kg以上漬ける場合は?・・・梅を1kg増量する毎に、塩を100g、焼酎を100ml、赤紫蘇を1束、粗塩(赤紫蘇塩揉み用)を25g増やして漬け込みます。

竹串(なり口を取るのに使います)
漬け物容器またはフリーザーバッグ
ペットボトル(重しに使います)

 

下ごしらえ

 
1.梅の状態を確認
梅にまだ青みが残っている場合、黄色くなるまで室温で保管してください。

※保存に冷蔵庫は厳禁です。
生梅の熟し加減(熟度)について

2.下ごしらえ
さっと梅を水で洗い、ざるに上げ、竹串などで梅のへた(なり口)を取ります。


竹や木など、非金属の道具を使います。(梅仕事に金属は厳禁)

3.梅の灰汁抜き
30分〜1時間程度水に浸けてアク抜きしてください。
※樹熟南高梅の場合は、アク抜きをしなくても大丈夫です。

この後、梅をザルにあげて、乾かします。

※自然乾燥が良いですが、乾きにくい時は扇風機などで風を当ててもOK

梅を乾かしている間に、赤紫蘇の下ごしらえをします。
赤紫蘇(しそ)の下ごしらえ 基本編
赤紫蘇の下ごしらえ – 大事なのは灰汁抜き作業

 

梅干しの作り方・漬け込み

 
ホワイトリカーで殺菌した漬け物容器の底に、
一握りの塩をまんべんなくふり、

1.ホワイトリカーをくぐらせた梅を一並べして、塩をふり、
塩とからめながら赤紫蘇を入れ、

2.またその上に梅を一並べし、塩をふり、
塩とからめながら赤紫蘇を入れます。

この作業(1・2)を繰り返します。
※塩・赤紫蘇の量は上に行くにしたがって増やしてください。

梅を並べ終わったら、最後の塩をふる前に
残ったホワイトリカーを容器の縁から流し入れ、その後塩をふります。

そして、落としぶたをして、2kg程度の重石をします。
重しは梅1kgに対して1kgが目安ですが、
大量に漬ける場合(10kg以上)は適宜調整して下さい。

大量に漬けた場合は、秘密兵器の登場 →
比重の関係で樽の下側の塩分濃度が高くなり、上側の空気に触れる部分の塩分濃度が薄くなるので、
下側の梅酢をポンプで循環させてあげることでカビを防ぐ事が出来ます。

1~2日すると漬け汁(赤梅酢)が落としぶたの上まで上がってくるので、

重石を半分(1kg)程度に減らし、このまま土用干しまで涼しいところで保管します。
※梅酢が落としぶたの上1cm程度をキープするぐらいの重さでOK

【とっても重要】
土用干しまでの漬け込み期間中は、時々カビのチェック(味・香り)を忘れずに。

 

梅干しの作り方・土用干し

 
夏土用(例年7/20頃)になったら、梅を天日干し(土用干し)します。
天日干しで余分な水分を飛ばし、紫外線で殺菌するこの「土用干し」は、
梅干しを長期保存するのに必要な作業です。

熱中症に気をつけて、大事に梅を干してあげてください。

土用干しの手順

ザルに梅と紫蘇を並べて、漬け汁をきり、
日当り・風通しの良いところで、
時々ひっくり返しながら2〜3日干します。

樽から出したばかり


一日干し


二日干し


三日干し

お好みの干し加減まで天日干ししたら出来上がりです。お疲れさまでした(^-^)/
お好みの容器に保存して、熟成もお楽しみいただけたらと思います。

※梅干しは腐りませんので、消費期限はありません。
ワインのように、お子さんの誕生や何かの記念日に作り、
数十年後にプレゼントするのも素敵じゃないかと思います(^-^)

このレシピのコツ

・梅に傷をつけないように気をつけてください。

・カビが生える前後は、梅酢の味が「酸がボケた感じ」に変わりますので、漬け始めや紫蘇を入れた際の「梅酢の味と香り」を覚えておくと、カビなどのトラブルを未然に防ぐ事が出来ると思います(^-^)

 

いちばんやさしい 梅干し・梅酒・梅レシピ" title="いちばんやさしい 梅干し・梅酒・梅レシピ
梅干しレシピは、梅レシピ本の16-39ページに掲載しています。
書店またはお近くの図書館でご覧いただけたらと思います(^o^)/
amazonへのリンク→「いちばんやさしい 梅干し・梅酒・梅レシピ

☆土用干しは、行う地域と行わない地域があります。
「梅干し」と言われているものは、土用干し後の梅。つけ汁(梅酢)に漬けたままで保存したり、干した後、梅酢にもどす「梅漬け」もあります。

ちなみに土用干し前のこの状態を、うちでは「梅の新漬け」と呼んでいます。干す前の「新漬け」は酸味が強く、手作りでしか味わえない梅漬けです。ぜひお試し下さい。完熟(樹熟)南高梅の「新漬け」は、とってもフルーティーで、干すのやめようかなぁーと思ってしまう程です(笑)


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