ヤニ果
はじめまして。ヤニ果についてお伺いしたくてコメントしました。
収穫した梅の実の中に、透明なゼリー状のものが付いている実がちらほらと見られました。
実を洗った後、あく抜きに2~4時間ほど水に浸したのですが、その後もゼリー状のものが見受けられます。「ヤニ果?」と思うのですが、ヤニ果は梅干や梅ジュース等、加工品に利用しても良いのでしょうか?
とったたくさんの実の中から、ヤニ果を選別するには、どのような方法がありますか?
よろしくお願いします。うめこさん 2009-06-08 09:53:23
うめこさんこんにちは(^-^)/
梅の実から押し出され固まった形をしていて、
透明~白色で見た目がプニプニした、あのヘンテコリンな物体ですね。
あのブニブニは、梅の実の中から出てきているものなので、
実の中からつながっていますし、水洗いや灰汁抜きでは
簡単にとれないと思います(T_T)
現物を見ていないのでなんともですが、たぶん、梅のヤニ果と思います。
梅のヤニ果ですが、基本的には、梅の中から出てきた
成分(梅の木が作った成分)と思いますので、たぶん害はないと思います。
※以前私も、頂いた梅干しについているこの「しこり」を
食べた事があります(人体実験済み)が、まだ I’m living なので、
「たぶん害はない」と判断しております(^-^;)
でも、基本的には梅干しに不向きと言われていますね。
食べたときの食感(しこり)が気になるからでしょうか、
商品としての価値が下がる事もあるので、
いわゆる「梅屋さん」など、加工の現場では敬遠されていますね。
収穫後の梅の中から、ヤニ果を選別する方法ですが、
プニプニ出てきているものは目視ですぐにわかると思いますが、
たとえば葉などにこすれて表面的にはとれてしまっているもの、
収穫時にとれてしまったものなどから見分けるには、
目視で梅の表面の穴を探す方法が良いと思います。
梅の表面を見ると、目で見える大きさの穴が開いていますし、
その穴には、透明~乳白色の蓋がついているので、
よーく見るとわかると思います。
大量に出てしまっている場合は、
梅の熟度にもよりますが、梅が青い頃は、
虫にさされた感じのものを最初に選別すると
良いかと思います。
蚊に刺された皮膚の様に、
真ん中が出口で、そのまわりが少しプックリ膨らんでいるものや、
出てきたヤニが乾いて固まった跡(白くてカサカサした感じ)がある梅を
最初に選別して、その後よく見て選別とか。
いずれにしても、手間はかかりますね。
収穫後、水に浮かせるとか、ヤニ果の簡単な選別方法があればいいのですが、
加工の現場でもヤニ果が出やすい品種は敬遠されている事から考えると、
簡単に選別する方法は確立されていないんじゃないかと思います。
※梅のヤニ果
ヤニ果とは、梅表面の虫にさされたような跡(穴)から出てくるヤニがついた梅の実。このヤニは、透明~白色で見た目はゼリー状。感触は、プニプニ~コリコリした感じ。梅ヤニ果の発生の正確な原因は、まだわかっていないようです。
・品種によって出やすい梅と出にくい梅がある。
・熟してくると出る梅(青梅の時には出ない)がある
・何かしらの土壌栄養素が欠乏した時に出る
・虫さされ(カメムシ)の跡などなど、いろいろな説があるようです。
梅仕事の経験上、古城や白加賀という品種は、比較的出やすい品種で、南高梅は比較的出にくい品種だと思います。
紅映で有名な福井県で出されている資料(平成18年)を見ると、福太夫という品種はかなり出にくいようです